書道を始めることにした

ここ数年、実家への引越しとか起業とか大きめの出来事が密集してて右往左往してたのだけど、それなりに落ち着いてきたところで去年の震災と原発事故。で、これからの生き方についていろいろと考えさせられて、まだよく分からないのだけど、ふつふつと次の展開のイメージが広がり始めた今日この頃。いくつかある今後やりたいことの中で、最もお手軽に始められそうな「書道」を始ることにした。 

父に「書道しようと思う。余ってる道具あるかな?」と聞いてみたら、アッという間に、硯、筆、墨、紙、文鎮、下敷き、全部揃った。その上、お手本として角川書店から出てる榊莫山の「書の講座」シリーズも出てきた。読みやすいエッセイがたくさんあって読み物としても面白そう。書は中国史との関係が深いんですね。最近歴史に興味が出てきたとはいえ、中国史は気軽に入っていくと迷い込んでしまいそうだな...。

 で、一巻の最初に出てくる「蘭亭序の臨書」を真似して書いてみた。筆を触るのは高校の時の選択授業で書道をした時以来。

というか、「臨書」ってなんだ?「蘭亭序」ってなんだ? 「臨書」はWikipedia によると、
手本を見ながら書くことを臨書(りんしょ)といい、古典などの学習手段とされている。臨書には、形臨(けいりん)、意臨(いりん)、背臨(はいりん、暗書(あんしょ)とも)の方法があり、それを用いて技術・書作の原理を習得し、創作活動への自己の成長を図る。
  • 形臨: 字形を真似することに重点を置いて書く。手本にできるだけ忠実に字形や用筆法だけを模倣し、もっぱら技術面の習得を図る。 
  • 意臨: 筆意を汲みとることに重点を置いて書く。作品が生まれた時代背景や作者の生き方、精神性まで模倣する。 
  • 背臨: 手本を記憶した後、手本を見ないで記憶を頼りに書く。その書風を自分のものとして他の作品にも応用していく。
なるほど。「守破離」と似てる。で、蘭亭序(らんていじょ)というのは、
蘭亭序(らんていじょ)は、王羲之が書いた書道史上最も有名な書作品。353年(永和9年)3月3日に、名士41人を別荘に招いて、蘭亭に会して曲水の宴が開かれ、その時に作られた詩集の序文の草稿が蘭亭序である。王羲之はこれを書いたときに酔っていたと言われ、後に何度も清書をしようと試みたが、草稿以上の出来栄えにならなかったと言い伝えられている。いわゆる「率意」の書である。28行324字。
ほう、書道史上最も有名。353年って...。 Untitled
で、その5行目に出てくる「引以為流」。これを榊莫山が臨書したものをさらに臨書。
引以為流

これは意外とうまいんじゃないのか。というか、これは楽しい。

Photoshop とか Illustrator を最初に触った時の楽しさと似てるようで全然違う。イラレなんかだと思い通りにならない時にググると正解があって、正解がわかると「なんだよ、分かりにくいよ。アドビめ。」などと他罰的な感想が出てきたりするのだけど、筆とか墨とかシンプルなだけに、思い通りにいかないのは全て自分のせい、という感じで謙虚になるというか何というか。 

で、「あ、失敗した!」という時に、つい左手が「Ctrl+Z」を押そうとしてしまっていて愕然とするのだけど、書道の(というか現実の世界は全てそうだけど)この「Undoできない感」をしっかり取り戻したいところ。いつまで続くか分からないけど、これからコツコツ練習することにします。

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