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Showing posts from October, 2010

キング牧師の本を読みました

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キング牧師ことマーティン・ルーサー・キング・ジュニア(Martin Luther King, Jr.) の本を読みました。岩波新書の「 自由への大いなる歩み―非暴力で闘った黒人たち 」です。 ブラックミュージックが好きなので以前からキング牧師には興味を持っていたこと、そして、この前読んだ ティク・ナット・ハン の本の中で、ハンがキング牧師を友人と呼んでいたことが読んだきっかけ。 キング牧師は、ジョージア州アトランタで牧師の息子として1929年に生まれ、26歳でボストン大学神学部で博士号取得、その年の12月にはバスボイコットの指導者としての活動が始まり、リンカーン・メモリアル前での「I have a dream」のスピーチが34歳、35歳でノーベル平和賞受賞、39歳で暗殺されるという、なんとも激しい人生を送った人です。こう書いてしまうといかにも自分とは関係のない世界の人のように思えてしまいますが、本の中では時代に流れに巻き込まれて翻弄されてもがく姿が本人の目線で書かれていて決して他人事ではない感じがしてきます。で、この本はその中の、26歳から29歳のまでの数年間について29歳のキング牧師自らが書いた本。文章が若々しいとは思っていましたがここまで若いとは。 > これが34歳の時の有名なスピーチ。 素敵な日本語訳もあります 。 アメリカの黒人差別の歴史について詳しく知らず、実体験のようなものは何もないのですが、ヒップホップの歌詞やミュージシャンの言動や服装、まだまだ今でも根深く残っていることは何となく伝わってきます。ロス暴動のニュースは記憶に残っていたりもします。 で、この本で紹介されていた印象的なエピソード。キング牧師の前任の牧師がバスに乗っていた時のこと。黒人の彼が白人用の座席に座っていたら、バスの運転手が席を移るように指示します。彼はこれを拒否します。運転手は降りるように命令し、彼は拒み、という問答の後、運賃を返すという条件で彼はバスを降ります。この時に、同じバスに乗っていた他の黒人の乗客に抗議の意味を込めて一緒に降りてくれるよう彼は言います。しかし誰一人これに応じるものはなく、一人の黒人の婦人は彼に向かって「あなたは現実をもっとよく知らねばなりません。」と言った、というもの。 不条理は常態化すると見えなくなるだけではなく、現実から目

お肉を積極的に選択することはやめようと思います

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唐突ですが、ベジタリアンになろうかと思います。 もともと食べ物には興味がなくて、ただなんとなく、お腹がすくから食べる、出されるから食べる、みたいな、なんともこう、残念な食事ばかりしていた人なので、お肉や魚が食べたくて仕方ない、なんて状態になったことは一度もなく、まあ、どうでもよかったのですが、最近いくつか考えさせられる出来事が重なり、ちょうどいい機会なので菜食中心にしようと思います。 ベジタリアンといっても、程度や動機には色々あります。 乳製品、蜂蜜等も含む動物性の食品を一切摂らず、革製品等食用以外の動物の利用も避けるハードコアなベジタリアンのヴィーガン (Vegan)、乳製品は食べるラクト・ベジタリアン(Lacto-vegetarian)、卵を食べるオボ・ベジタリアン(Ovo-vegetarian)、乳も卵も食べるラクト・オボ・ベジタリアン(Lacto-ovo-vegetarian)、果物ばっかり(?)のフルータリアン (Fruitarian)、単に肉を食べないノンミートイーター(Nonmeat-Eater)、お肉の量を減らすというセミ・ベジタリアン(Semi-Vegetarian)...、もうどうでもよくなってきましたが、いろいろです。 でまあ、こういう主義って、勝手にやってるのはいいのですが、食事って人と一緒にとることも多いので、あんまり厳密にしてしまうと、こう、なんていうか、周りが大変なんですね。で、僕が目指すのは、上の分類でいうと、セミ・ベジタリアンになるのかな。どこかに招かれて出されたものは何でも食べる、人と一緒に選ぶ状況であれば人の意見を優先する(食べ物に興味がないので)、でも、自分で選ぶ状況でかつ特別な対応が必要ないと思われる場合には菜食にする、くらいのゆるいベジタリアンです。 で、動機なんですが、これも様々で、宗教、健康、エコ、動物愛護、ファッション、いろいろあるようです。僕の場合は、エコでファッショナブルな保健学博士のお坊さんなので、いろいろうっすら関係してはいるのですが、浄土真宗は開祖の親鸞から肉を食べていた宗派で肉食を禁止していませんし、健康に関しても賛否両論あって、エコについてもファッションについても、いまいちこう、ピンと来ていませんし、動物愛護に関してはほとんど理解できません。 じゃあなぜか、ってことで理由を思いつくままに書いておきます。

スキポールのトイレのハエ

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アムステルダムのスキポール空港のトイレの話。 こういう何の変哲もないトイレです。 中を見てみると何かあります。 よく見てみるとハエの絵です。かわいい。おちゃめ!と思ったら、 トイレ関係者の間で広く知られているのが、男子用便器における“ハエ”の効用だ。ドイツ、ライプチヒの有料トイレはその清潔さで有名だという。その理由は、男子用小便器に焼き付けられた、ハエの絵にある。  このハエを見ると、ほとんどの男性がこのハエをめがけて小水をかけようとする。便器の真ん中にハエがあることで小水をそこに誘導し、飛び散りを最小限にしてトイレの清掃コストを下げるための工夫だ。  こうした工夫は、徐々に広がり、いまではオランダ・アムステルダムのスキポール空港にも採用されている。日本では関西国際空港で、男子便器にダーツの的シールを貼り、一定の成果を収めているという。便器メーカーも、パブリックスペース向けに目印のある小便器を売り出すなど、すでにこうした取り組みが一般的になりつつあるようだ。 そこが知りたい家電の新技術 - 家電 Watch 小便器に的があると狙いたくなる男性心理を突くコスト削減...。男子ったら...。