三経七祖


研修2日目、浄土真宗の教義についてです。浄土真宗の開祖は親鸞ですが、親鸞が拠り所にした3つのお経と7人の僧についてのお話です。三経七祖と呼ばれます。

お経は釈迦の教えですが、釈迦が書いたものではなく、釈迦との対話を弟子たちが書き残したものです。なので無数のバージョンがあります。各宗派の開祖が、その中から琴線に触れた経典を選定し、それを解釈し、その基礎の上に構築した思想が各宗派の教義です(っていうことだと思います)。浄土真宗の開祖、親鸞が選んだのは「大無量寿経」「観無量寿経」「阿弥陀経」の3つだそうです。教科書を見ると「観無量寿経の梵本は未だ発見されていない」なんてことがさらっと書いてあるわけです。拠り所にしているお経のオリジナルが未発見、ってひどく不安な気持ちにさせられますが、そういうものなんですね。でまあ、上の3つの漢字に伝訳された3つのお経の親鸞の解釈が浄土真宗、ってことなんです。きっと。

内容については、教科書を呼んでみると、

大無量寿経は上下二巻に分かれ、上巻において弥陀成仏の因果が説かれる。弥陀成仏の因果とは、阿弥陀仏もと法蔵菩薩であった時、衆生救済の悲願止みがたく、世自在王仏のみもとにおいて、二百一十億の諸仏王を覩見し、その中より善見なるものを選取して理想の浄土を建立し、その浄土に衆生を往生させたいと念じた。・・・

うふふ。「分からない」ことは多々ありますが、ここまで分からないのは久しぶりです。分かるようになるのかしら...。でも、考えてもみれば、初めはチンプンカンプンだった大学院のゼミもいつの間にかああだこうだ言うようになってたり、数年前は宇宙語でしかなかったHTMLとCSSを今は書いたりしてるわけで、今はさっぱり分からない状態でも分かるようになったりするんですよね。「分かる」って不思議なことです。

で、浄土真宗の教義を知る上で重要なのが七高僧と呼ばれる七人の僧侶です。もっと言ってしまうと、七高僧の三経の解釈を親鸞が解釈したものが浄土真宗、ってことなんだと思います。たぶんですけどね。で、七高僧っていうのは、インドの龍樹天親、中国の曇鸞道綽善導、日本の源信源空なんですね。なぜこの七人かというと、選定基準っていうのがあって、
  1. 自ら西方往生を念ず
  2. 書を撰して他力の法を弘伝す
  3. 法儀に発揮するところあり
  4. 宗旨に相応す

よく分かりませんが、要するに、信心があって、著作があって、思想にオリジナリティがあって、宗派の考えに矛盾しない、っていうことです。なんだかこれもひどく現代的。熱心で業績があってオリジナリティがあって学派の考えに矛盾しない、とか、そのまま今でも通用しそうな基準ですね。

で、七僧それぞれに独自の思想があるわけですが、まあ、講義を聞いてすっと理解できるようなものではないので、またおいおい。キーワードだけメモしておくと、「真仮」、「顕彰隠密」、「易行難信」、「難行易信」、「観見願生」、「五念門(礼拝、讃嘆、作願、観察、回向)」、「五果門(近門、大会衆門、宅門、屋門、園林遊戯地門)」、「去聖遥遠」、「理深解微」・・・うふふ。

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